研究内容

カーネル密度推定と圧縮センシングに基づく超分解能速度・距離推定法

従来ドップラ解析の限界

パルスドップラレーダでドップラ速度を推定することで,距離分解能の改 善や人体の識別等が期待できます.一般的なドップラ速度推定法としてFourier 変換 に基づく手法が挙げられるが,同手法で高いドップラ速度分解能を達成するために は高い中心周波数と長い観測時間が必要である.しかしながら,誘電体への透過性 が必要な壁透過UWBレーダでは中心周波数が低く設定する必要があります. また,超分解能距離推定法を適用する場合は、 出力応答がほぼインパルスになるため,搬送波周波数が失われ, 上記の位相回転量を計測するフーリエ変換等の処理は適用できない。 更に,上記のインパルス的な応答やUWB信号は比帯域幅が非常に広い, 反射パルスが同一レンジゲートに存在する時間(有効観測時間) が短くなる.そ のため,壁透過モデルにおいてFourier 変換に基づくドップラ速度推定で高い速度 分解能を保持することは困難となります。

  従来のFourier 変換に基づく手法ではドップラ速度及び時間分解能が著しく制限 される問題があった.しかしながら,本手法はレンジ-τ点同士の傾き抽出からドッ プラ速度を求めるため,時間分解能はPRI と等しく,ドップラ速度分解能に制限が ないという卓越した特徴を有する.さらに,RPM法の原理を拡張した本アルゴリズムでは, RPM法と同様に,レンジ-τ 点同士の接続処理が不要なため, 計算コストが小さくかつ高い精度を保持する. また,レンジ-τ点の抽出が正確なら,多干渉状況下でも高精度にドップラ速度を推定できる.

今後の展望