研究内容

偏波解析による目標特徴抽出と画像領域拡大

近距離センシングにおける多偏波解析

電磁波特有の性質として偏波がある. 複数偏波による解析は特にSAR(合成開口レーダ) による地表面計測における対象の 構造を推定することに有用であることが報告されている. 我々は特に近距離センシングでの多偏波解析を目的とする. また,SAR画像解析に関する研究は多数なされているが, RPM法等の新しい画像化手法における多偏波解析は殆どなされていない. 多偏波情報を用いることにより,単偏波では得られない目標の広がりの情報を抽出できると考えられる.

多偏波データのRPM適用例

まず多偏波データに対してRPM法を適用した結果を示す. 図1左に示す立体目標を仮定する.x方向偏波,y方向偏波を送受信で切り替えて, 合計4種類の偏波データに対し,RPM法を適用する. 図1右がその結果である.同図をみるとs_{xx}, s_{yy}即ち,送受信で偏波が同じ場合のデータからは, 目標の円柱部分の形状を再現することが可能である. 一方,s_{xy}即ち送受信で偏波が異なるデータにおいては, 目標の端部の領域を再現することがわかる. これより多偏波データを用いることで単一偏波では再現できない領域が再現できることを示唆している.

今後の課題

RPM法は点の集合体で目標形状を表現する. しかし,目標によっては再現できる領域が非常に狭くなり, その大きさなども推し量ることが難しくなる. これを解決するために,様々なパラメータの楕円体と多偏波データの関係性を データベース化及び学習させることにより, RPM法の各点に楕円体の一部を当てはめる. これにより,点ではなく面積を持った面を推定することが可能となり, 再現目標領域の拡大につながると思われる.

学会発表資料

図1:観測モデルと真の目標形状(左),RPM法の多偏波データ適用例(右)

参考文献