研究内容
概要
マイクロ波・ミリ波・テラヘルツ波は数mから数100μmまでの波長帯を有する電磁波であり、
それを用いたセンシング技術は、数十cmから数 mm程度の内部透過特性を有するため、
光学センサ(レーザ・カメラ等)では見ることができない状況下でのセンシングが可能です。このため、以下の各種の社会的・産業的需要の高い応用分野に有望であるとされています。
- 自動運転システムにおける視界不良・見通し外(物陰等)での人体検出・衝突回避
- トンネル・高速道路等の交通インフラの大規模かつ迅速な非破壊計測(空洞・腐食・液状化探知)
- 癌組織の誘電特性を利用した医療画像診断
- 空港・鉄道セキュリティゲートにおける危険物(薬物・銃器等)探知
- テラヘルツ分光解析を統合した各種の非破壊計測及び電気・化学成分分析
- 航空機・衛星搭載型リモートセンシングによる地球環境モニタリング
- 壁透過レーダによる災害現場での生存者検出及びセキュリティ応用

基盤研究
空間分解能・精度で限界を超える高速・立体像再構成手法(RPM法)
多重散乱波を用いた不可視領域画像化法
1/100波長精度を実現する超高精度マイクロ波内部イメージング法
レーダ法とトモグラフィ法を融合した複素誘電率再構成法
カーネル密度推定と圧縮センシングに基づく超分解能速度・距離推定法
狭小開口面積での画像領域拡大法
機械学習を用いたレーダ画像認識
応用研究
マイクロ波癌検知及び治療のための高速・高分解能イメージング法
自動運転のためのミリ波車載レーダのための人体検知
マイクロ波による道路・橋・トンネル等の非破壊内部イメージング
災害現場での人命救助及びセキュリティ応用を想定した透視型レーダ
航空機・衛星搭載レーダでの立体像再構成への応用
140GHz帯レーダへの展開